記事紹介:日本のIPOの問題点
日本経済新聞で良いコラムがありましたので共有させていただきます。
日本のIPOの問題点: 日本経済新聞 (nikkei.com)
(引用:日本経済新聞 2021年7月23日)
>新規上場株が証券会社の優良顧客である個人投資家を中心に割り当てられ、確実に利益が出るように需要が供給を上回る公募価格の設定をする傾向にあることは否めない。
>しかし、資金調達できない本当の理由は資金使途の説明義務にある。
>IPO時には資金使途を反映させた実質2年の中期経営計画の審査を受けなければならない。業績を向上させながらIPOで調達した資金を2年間で使う計画立案は至難の業だ。その結果、IPOはVCやオーナーなどの既存株主の売り出しによるキャピタルゲイン獲得の場となっているのが実状だ。
非常に共感する内容が多い中で、個人的に+αするとすれば「発行体側のエクイティストーリーに対する方針が不明確」「IR方針が定まっていない」ということがあると感じています。
※正直、私もIPOとIRの実務を経験したからこそ言えることで、IPOする前は分かりませんでした。
例えば「株価が定まってからセカンダリーマーケットでの資金調達を狙うのでIPO時の公募や売出しは最小限にする」等という発行体側での意思がなければ、通例に従ったアドバイスを証券会社もしてしまうと思います。
一度しかないIPOを後悔しないためにも「発行体側でどれだけ意思を持つか」「意思を持つためのサポーターを見つけるか」が重要だと感じています。